

メディシノバが取り組む病気の一つ、気管支喘息急性発作とは、気管支拡張剤やステロイド治療が効かない、重い喘息の発作が長く続くことです。欧米では約350万人、日本では約32万人の患者さんが毎年救急治療を受け、この疾患と闘っています。特に患者数の多いアメリカでは、毎年200万人の救急治療を受ける患者さんの内、既存の吸入薬が効かず、約50万人の患者さんが入院しています。また、アメリカは医療費も高く、1回の入院で約100万円の費用がかかります。安全で確実な注射薬の開発により、こうした患者の苦しみを解き、笑顔に変えることが、私達の願いです。
喘息の急性発作とは、気管支拡張剤やステロイド治療が効かない、重い喘息の発作が長く続くことです。死に至ることもある緊急を要する状態のため、救急治療が行われ、入院が必要な場合もあります。
喘息の急性発作の主な急性期治療は、ベータ作用薬です。吸入投与法が、一般的で効果的ですが、重い喘息の場合は気道が狭くなっているので、吸入療法は効果がありません。このような場合は、静脈内投与や皮下投与を行うこともあります。
MN-221は、キッセイ薬品からライセンス導入したβ2レセプター作動薬です。現在、切迫早産の治療薬としても、開発を進めています。生体内外での前臨床試験では、β2レセプターに対する選択性が高いことが確認できました。動物実験でも、MN-221のβ1レセプターに対する刺激は、他のβ2レセプター作動薬に比べて著しく低いことが確認されているため、既存の選択性の低いβ2レセプター作動薬の問題点である心臓への刺激作用を低減できる可能性があります。当社は、MN-221の医療用静脈内投与製剤を開発しています。米国の新薬臨床試験開始申請の承認を受けて、喘息の急性発作の患者を対象とした大規模フェーズ2臨床試験を完了しました。従来の吸引型β2レセプター作動薬と異なり、静脈注射により、より確実に効果が発揮できる薬として期待されます。
フェーズ2a臨床試験結果においてもMN-221の認容性は良好で、重大な有害事象は認められていません。
過去20年以上の間に、喘息の治療法は大きく進歩していますが、喘息による入院や死亡の報告数は減少していません。米国保険統計センターのデータでは、喘息による入院患者数は、1980年に408,000人でしたが、2002年には484,000人に増加しています。死亡報告数は、1980年には2891 人でしたが、2002年には4261人でした。喘息発作による救急診療の受診者数は、1990年には、のべ150万人でしたが、2002年には190万人となり、その受診患者の内25%以上が入院しています。米国心臓・肺・血液協会のデータによると、2004年の一年間に、喘息の救急診療の受診に5億 1800万ドル、入院に27億ドルの医療費が費やされています。このような入院などにいたる事態を防ぐ、安全で効果的な治療法が現在も求められています。